知り合いの本木周一さんが連載で投稿してくれることになりました。

長年にわたる英語教授法の研究・実践経験をもとにした
「英語が苦手だった人、英語を再度勉強しようと思っている人」への
英語の解説&メッセージです。





ペンギン先生の

「英語がよくわかる話」

<第24回> By Shuichi Motoki

日本語にない表現の方法  過去分詞 2


: 前回は Have + 過去分詞で 「過去からの動作が完了した」とか
     「過去にどこそこに行ったことがある」とか「どれだけ前から知っている」
     とかいう表現のしかたについて話したよね。 
     今日も過去分詞の続きだ。過去分詞は
     be 動詞+過去分詞で 「〜される」という表現になるんだ。

: 「〜される」って、「殺される」とか「叱られる」とか「蹴られる」とかっていうの?

: そうそう。よくも「殺される」や「叱られる」って嫌なものばかりピックアップしたね。

: そういうのしか思いつかないよ。

: そうかあ。
  
     He was killed by that man.

     と言えば、「彼はあの男に殺された」となるんだ。killed boy と言えば
     殺された少年」になる。分詞というのは形容詞の一種だからね。
     running boy 「走っている少年」を思いだすんだよ。

     日本語の「〜される」という表現はアザラシ君が例にだしたように、あまり
     よくないことに使われる傾向があるんだ。なんか、いやいやとか無理に
     何かをさせられるって感じだね。

     英語の場合はずいぶん違うんだ。

      We open our shop at 9:00.

     という文を目的語である our shop を強調して先に言ってしまうと、
     
     Our shop is opened at 9:00.

     となって 「店は9時に開く」となるんだ。
     店のことを先に言いたいわけだ。

: へえ。日本語は悪い風なニュアンスがあるけど、英語では目的語を先に
     言いたい場合、be 動詞+過去分詞、つまり is opened ってするんだ。

:  The stars can be seen here at night. ここで星は夜見える。
   
     助動詞のあとは原形不定詞がくることを押さえておいてよ。
     can とか will とか may, could, would, might は「味つけ助動詞」だからね。
     
     He will be taken here.  彼はここに連れてこられるだろう。

     誰に連れて来られるのかはっきり言いたかったら、 by her などと言えば
     いいんだ。 繰り返し言うけど、この場合は連れていく彼女のほうより、
     連れてこられる「彼」のほうに意味の重心があるんだよ。


: なるほどね。ここ数回は複雑だね。

: 受動態というのはおもしろいね。英語圏の人々の物の考え方と日本語の
     物の考え方がまるで違うよね。英語は主体によって不定詞(動詞)を変化
     させるというきちんとしたルールになっている。日本語は縁起の悪いような
     ことに受動態を使う。「店は9時に開く」なんて店が生き物みたいだね。
     木が喋り、石が語るみたいに物に何かが宿っているという風に無意識に
     考えているのかもしれないね。






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