ペンギン先生の
「英語がよくわかる話」
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<第23回> |
By
Shuichi Motoki |
日本語にない表現の方法 過去分詞 1
: 前回は「現在分詞」というのを習ったよね。今回は「過去分詞」だ。
これは、まず、分詞と名前がついているのだから形容詞だというのは
わかるかな。
: 分詞は不定詞の別の形で、人や物をもっと詳しく表したんだよね。
Sleeping dog とか
Dog sleeping over there
とかね。
: 実例を出すね。
1. He has gone to Japan.
2. We have known each other for ten
years.
3. I have already finished my
homework.
4. I have been to Osaka
1.
は 彼は日本に行ってしまった(今ここにいない)という感じで、
今の状態を中心において「行ってしまって今いない」と言って
いるんだ。今彼がここにいない、という雰囲気のほうが優先
された表現なんだよ。「いっちまった」という、今までいたのに、
これまで存在感の余韻が残っているような場合だね。
2.
は オレたちは10年前からの知り合いだ、と言ってやっぱり今を
中心に今もつきあっている。過去に出会ってこれまでも時々か
しょっちゅう会ってきた、そのことを言っている。
3.
は もう宿題は終えて、今は違うことをしてるんだけど、もう宿題は
終わったの? と聞かれたから、「もう終わったよ。今は別のこと
をしているよ」と今の状態を言っているんだ。
4.
は 大阪へ行ったことがある、と「私の過去から今までの中で大阪へ
行ったことがある」と言っている。「ああ、あそこへ行ったことが
ある」という場合、その場所の思い出や風景が浮かんでいるはず
だよね。これも過去のことが現在の心に浮かぶことを中心に
言っているんだね。
: ぼんやりと共通点がわかるよね。
今を中心にして過去からのことを言っているんだ。
: そうなんだ。Gone
とか known とか finished とか been
というのは
過去分詞と呼ばれるんだ。これが
助動詞 have +過去分詞
で表現されると、過去から現在までの時間を頭において、現在と中心に
「やったところだ、、行ったことがある、 前から知っている、してしまった」
と言う風な意味合いになるんだ。
: 日本語にはないよね。
: まあ、日本語では「もう 〜〜した?」と「もう」や、「まだ」や「これまでに」
「すでに」 「前から」 という副詞をつけるだけだからこの点は簡単だよね。
: どうしてこんな風に時間に関して表現が違うのだろう。英語だって、
Did you ever go to Japan?
でよさそうなものだけどね。
: そうだね。時間というのには記憶や思い出があるよね。また時間は過去から
現在、未来へと流れているよね。その時間にはあることが起こり、そのことが
今の自分にどうなっているか、という心の状態が起こるはずだよね。
英語はその時間の幅のようなことにはこだわるんだ。「今」という状態の微細な
感覚にこだわるんだね。日本人にはない英語圏の人々の独特の考え方だよね。
今度は 過去分詞の別の使い方を説明するよ。おもしろいことがわかるからね。
: うん、楽しみにしているよ。
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