ペンギン先生の
「英語がよくわかる話」
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<第21回> |
By
Shuichi Motoki |
文を長くする 6 to
不定詞
: 動詞というのは実は 不定詞(意味がきちんと定まらない動詞のこと)とも
言えるんだ、と前回説明したんだよね。
英語の文では、実は動詞のようなものがあっても必ず助動詞とで味付けを
するって言ったんだ。この理解は必要だよ。
He pays tennis. (習慣を表すdoes
という隠れ助動詞がある)
I play tennis. (習慣を表すdo
という隠れ助動詞がある)
これを疑問文にすると、隠れ助動詞も出て来るんだ。
Does he play tennis?
Do you play tennis?
Can you play tennis?
ってね。普通、play
を「動詞」って習ったけど、今日からは 「不定詞」って
いう言葉で表そう。「動詞の原形」っていう言い方もする人もいる。
不定詞と同じことだよ。
: 「不定詞」ねえ。わかりにくい言葉だよね。
: 論理的だけどね。 英語には必ず助動詞があり、次に動詞がくる、っていう
ことだ。その動詞という言葉を「不定詞」に変えようって言っているんだ。
助動詞がないと意味が定まらないからね。
: まあ、いいや。とにかく 動詞と習ったのを「不定詞」って覚えなおしたらいいん
だね。
: そうそう。ところで、今日は不定詞の前に to
という文字がついた表現のし方を
教えるよ。
@ I want to have coffee.
A I like to watch TV.
B I went to U.S.A. to learn English.
C He lived to be ninety years old.
D I have a lot of things to do at home.
こんなもんかな。不定詞に to
がついてるよね。こういうのを to
不定詞と言う
んだ。
意味はだいたい推測できるはずだ。そうなっている。しかし、不定詞の意味は
しっかりとしているわけではないんだ。4つほどに意味合いが分かれてしまう。
@
は 何を望むかと言えば 「コーヒーを飲むことを」望む
というわけで、
「コーヒーが飲みたい」ってなる。つまり、to
以下がwant の目的語のように
なっている。
目的語になるのは「名詞」だから これを「to
不定詞の名詞的用法」などと
いうんだ。
A
同様だね。何が好きか。テレビを見ることが 好きななんだ。
B
は 「英語を学ぶためにアメリカへ行った」 行った目的や理由は
英語を勉強するため、なんだ。つまりこういうのは「副詞的用法」という。
C
「彼は90歳まで生きた」彼は生きて死んだ。結果90歳だった。
こういうのも「結果を表す副詞的用法」といい、「になるまで」って感じだね。
D
は 「今日は家ですることがいっぱいある」
いっぱいあることってどんなこと?って言えば、「家ですること」
で「こと」という名詞を詳しく表しているから、「形容詞的用法」っていうんだ。
こんな風に 不定詞に to
をつけることによって文の構造を重層化し、複雑
にし、より長い文が書けるようになるんだ。
I went to U.S.A. to learn English.
これを品詞別で言えば、
代名詞 動詞・過去 前置詞 名詞 to
不定詞 名詞
これを文の構造から見ると
主語 述語 場所を表す修飾語句 目的を表す修飾語句
learnの目的語
ってなるよ。
: 難しいね。なんだか。
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