ペンギン先生の
「英語がよくわかる話」
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<第20回> |
By
Shuichi Motoki |
文を長くする方法 5 助動詞と不定詞
: 文を長くしていく方法を根気よく説明してるよね。
: そう。前置詞+名詞が副詞句になったり、形容詞句になったりするところ
までだね。
: そうそう。今日は「不定詞」というのを紹介するよ。これもきちんと説明して
おかなければ前に進めないんだよね。「定まらないことば」ってことだよね。
漢字がわかればそうだよね。ちょっとこれを見て。
He can play tennis.
He will play tennis.
canとかwillのあとにはplaysではなくてplayがあるよね。
「彼はテニスをすることができる。」つまり「彼はテニスができる。」
willがあれば「彼はテニスをする(でしょう)」となるんだ。
「テニスをする」の「する」がcanやwillでニュアンスが違ってしまうでしょ。
canやwillではじめてplayのニュアンスが定まるんだね。逆に言えばcanやwillが
つかないと詳しいニュアンスは伝わらない。つまり、「定まらない」ということ
なんだ。これを「不定詞」って言うんだ。「原形不定詞」とも言うけどね。
: ええ?よくわからないよ。playって動詞じゃないの?
: playは動詞なんだよ。
He plays tennis.
I play tennis.
確かにplaysもplayも動詞なんだけどcanとかwillとかmayとかね、動詞に
ちょっと味付けしてニュアンスを変えるのを助動詞って言うんだ。
: 助動詞?動詞を助ける?
: そこ。そこなんだ。確かに動詞のように見えるplayの前にcanやwillをつけて、
「〜することができる」とか「~するでしょう」と動詞のニュアンスを変えるんだ。
ということは、この場合の動詞はcanやwillがないと意味がはっきりしてこない
でしょ。意味が定まらないわけだ。だからcanやwillのあとのsもなんにもついて
いないのを「不定詞」って言うんだ。動詞だったら語尾にsがついてるよ。
: う〜ん。よくわからない。
: う〜ん。can
play
でひとつの「動詞」って考えたらいいんだけど、実は動詞と
いうのは助動詞とセットなんだ。
can play will play may play
could play would play might
play
もっといおうか。
do play does play
: ええ、何? do
play does playって。
: そうだよね。実はね
He plays tennis. という文は
He does play tennis.と言ってもいいんだ。
I play tennis. は
I do play tennis. と言ってもいいんだ。
質問文にすると出てくるよね。
Does he play tennis?
Do you play tennis?
って急に出てくるだろ。実はねHe
plays tennis.の中に隠れているというか、
もう面倒なんでdoes playをplaysって言ってしまっているんだ。
: えっ?そうなの?じゃあ動詞って何なの?
: う〜ん。動詞っていうのは実はないんだ。ありそうでない。
: う〜ん。めちゃくちゃわかんないな。
: そうだよね。で今日から助動詞+不定詞が動詞と思ってくれたらいいんだ
けどね。動詞はない、というか定まらない。助動詞があって意味がきちんと
定まる。だから助動詞のあとの動詞らしきものをまだ意味の定まらないと
いう意味で「不定詞」と言うんだ。ここをおさえておかないと、前には進めない
んだよ。
: と言われてもねぇ。よくわからないな。じゃあ始めから
do play, does play, can play, will play
で教えれば早いんじゃないの?
: うー、参った。その通り。そうだよな。
まとめると助動詞は
do, doesは 習慣として〜する。
can は 〜できる。
will は 〜するでしょう。
may は
〜するかもしれない。
did は 〜した。
could, would, might,はそれぞれcanと覚えといて、詳しくは後で説明するよ。
これに不定詞が加わって微妙な意味がはっきりするんだね。
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