ペンギン先生の
「英語がよくわかる話」
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<第12回> |
By
Shuichi Motoki |
英語は語順に厳しいぞ
日本語は寛容で、どうでもいいところがあるぞ
: 今回はおもしろいよ。アザラシ君、「昨日僕は車で東京に行きました。」
という文を並び替えて同じ意味の通じる文にしてみて。
: 幾つでもいいの?
: 幾つでもいいよ。
: じゃあ。
僕は昨日東京に車で行きました。
昨日車で僕は東京に行きました。
車で昨日東京に行きました。
東京に昨日車で行きました。
このぐらいかな。
:
なるほど、そうだね。だいたい4通りかな。
これを英語にしてみるね。
I went to Tokyo by car yesterday. か
Yesterday I went to Tokyo by car.
この2通りだね。「昨日=yesterday」が動かせるくらいだ。
しかも決まっているんだ。前か後ろって。
英語というのはとても語順に厳しいんだ。日本語のほうは結構単語を
動かせるよね。英語は
I went to Tokyo by car.
は動かせないんだ。
だから日本語を勉強する英語圏の人ははじめ戸惑うかもしれないね。
逆に英語を習う日本人も戸惑うはずなんだ。英語は語順に厳しいからね。
Let's have a meal at Happy Bali
Restaurant tonight.
と言えば、場所の次が時を表す言葉がくるとかね。
こういうことにうるさいんだ。日本語は楽だよね。
どこで 「ハッピーバリ」 を言おうと、「今晩」を言おうといいからね。
: なるほどね。
だいたい、誰が、何する、何を、どこで、いつ ぐらいの文の要素が
世界の言葉の普遍的な要素じゃないの。それが言えればわかる
みたいなところない?言葉って?ペンギン先生。
: そうだね。英語はこの点はシンプルなんだ。入れ替えなしが原則だから、
何を順番で並べたらよいか。それは5つしかないんだね。
: たった5つなの? あっ、あの5文型ってやつか。
: そうなんだ。5文型という用語はさて置き、とりあえず、
だれだれは なになにする。 例えば I
run. みたいなの。
だれだれは なになにである 例えば I
am a teacher. みたいなの。
だれだれは なになにを
なになにする。I bought a watch.
みたいなの。
だれだれは だれだれに なになにを なになにする。
I gave him my pen.
だれだれは なになにを(だれだれを)なになにと する。
I call her Sue.
これだけだね。例外的には なんだ?これって、いうのはあるよ。
There is a post office near here.
みたなものだけどね。
ほとんど例外なく文はこの5つの並べ方におさめなさい、というのが
英語なんだ。これさえ覚えておけば、喋るには十分だね。
それに場所を表す語句と時を表す語句が加わればぐんと文っぽくなる。
Tell me way station.で 何を言っているかわかるでしょ。
この間にくる the とか to
など必要ないよね。
Could you
などというのも要らない。態度でわかっちゃうからね。
話す場合は、要素だけで事足りるわけだ。読む場合もそうだ。The
とか
to
とか気にしないことだ。きちんとビジネス文書を書く場合はそうは
いかないけどね。
: そうかあ、これを呪文のように覚えればいいんだ。
それにそって単語を並べるんだ。
: こまかい、the
とか to はまたいずれ話しするよ。
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今日はここまで。語順についてでした。
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