ペンギン先生の
「英語がよくわかる話」
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<第1回> |
By
Shuichi Motoki |
はじめに
英語は複雑?難しい?
:みなさんこんにちは。アザラシくん、こんにちは。
:ペンギン先生、こんにちは。
:今日からアザラシくんに英語についてわかりやすく説明するね。
アザラシくんは英語が大の苦手だよね。どうして苦手になっていったのか
がわかれば、もう一度英語勉強してみようかな、って思うかもしれないから
ね。原因がわかれば解決は早いよ。
:僕はどこで英語が嫌になっちゃんたんだろう?
英語って、おぼえるだけの
苦しい訓練って感じじゃない?
:う〜ん。そうとも言えないんだ。言葉というのはルールでできあがっているん
だよ。だって共通のルールがなかったら、みんなわからないよね。
どんな言葉にもルールがあるんだよ。そのルールのことを考えてみよう。
日本語も、昔この日本列島で話されていた言葉があって、中国のほうから
朝鮮半島を経由して漢字が入ってきたんだ。それで複雑になっちゃたんだよ
ね。
漢字は一語でパッと意味がわかる文字だから便利と言えば便利だけど、多く
の漢字を憶えるのはたいへんだよね。で、もともと話していた言葉も書いて表
したいでしょ。それで「ひらがな」や「カタカナ」が生まれたんだよね。
:
「まろはうれしゅうごじゃる」
なんていうのは普段貴族が言ってたんでしょ。
書く時には何て書いてたのかな。
:
我嬉々也
???かな。わかんないけどね、なんかピンとこないよね。
英語も同じなんだよ。はじめイギリスの島の中で使われていた言葉があっ
て(アングロ語っていうんだ)、フランスのほうから新しい言葉が入ってきた
んだ。フランス語はラテン語やギリシャ語なども混合した言葉だから、それ
がアングロ語と重なってしまって、複雑になってしまったんだよ。日本語も
漢字と混じったおかげで読み方が難しくなったでしょ。それと同じだね。
でも、たとえ複雑になっていっても、他の国の言語を吸収することはいろん
な表現ができるようになっていいことでもあるんだよ。
今日本はいろんな英語が入ってきているよね。コンピュータの言葉なんて
チンプンカンプンの人も多いんじゃないかな。世界に影響力をもつ言葉が
入ってくるのはしかたのないことでもあり、それだけ、複雑な意味のことも
伝えられるようになるという面もあるんだ。外来語は日常で話すようなもの
はなるべく日本語に表現しなおしてやろう、ということもやっているよね。
:知ってるよ。
ディスクロージャー を
「情報を公開する」 とかでしょ。
:よく知ってるね。
インフォームド コンセント
は医療の現場で患者さんに「詳しい説明に基づく
同意」を徹底しよう、とかいう場合に使うよね。
日本語でいうよりやがてインフォームド
コンセントのほうが定着していくだろう
ね。もう新聞なんかでも使っているしね。
英語は複雑といっても今は英語は世界の共通語になっていて界で一番多く
の人が使っているんだから「勉強すればできる」言葉なんだよね。
本当に難しかったら誰もできないよ。
:そうかあ、言葉というのは、ルールはきちんとあるんだ。けれどいろんな言葉
が外国から入ってきて複雑になってきたわけだね。
でも他所の言葉が入ってくるときは、すでにあったルールにしたがって入れる
わけでしょ。
:そうなんだよ。基本はそうなんだ。ルールを見えにくくしていることは確かに
あるけど、基本のルールさえわかれば、複雑に被さっていたものもすっきりと
見え始めるよ。そして慣れてしまう。馴染んじゃう。それが言葉だよね。
いつもルールを意識して喋ってないでしょ。
今日は初めてだからね。こんなところにしておこう。次回からはどうしてアザ
ラシ君が英語につまずいたのか、ひとつひとつ点検していこうね。
ABCからやるからね。
:ほんとに初めの初めだね。ようし、今度こそがんばるぞ。
:目からウロコがいっぱい落ちるといいね。
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