ペンギン先生の
「英語がよくわかる話」
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<第4回> |
By
Shuichi Motoki |
単語って?
: アザラシ君、「単語」が説明できるかな。
: う〜ん。「単語をおぼえろ」って言うよね。「本」とか「新しい」とか。でも
日本語では単語ってあまり使うのを聞いたことがないな。
: ようし、それじゃ説明しよう。
まず、
1)
これは太郎くんのシャツです。→日本語
2) This is Taro's shirt. →英語
2)は1)と同じ意味の英語の文なんだ。読めなくてもいいからね、今は。
この1)の日本語の文と2)の英語の文を目で見て、何がどう違っているの
か言ってみて。
: ええと・・・。字が違う。
: そうだよね。字が違う。どんな風に違う?
: 日本語のほうは「ひらがな」「カタカナ」「漢字」でできている。英語のほうは
ローマ字でできている。
: それだけかい?
:
う〜ん、え〜と。
:: 大文字と小文字があるんだ。ほら This
の T は大きいでしょ。 t じゃな
い。Taro の T
も大きいでしょ。英語は文の初めや人の名前の初めは
大文字のローマ字を使うんだ。あとは小文字のローマ字。だから英語の
ローマ字は大文字も小文字もおぼえなくちゃならない。その他に?
: わかった、わかった。文の終わりに日本語は「。」、英語のほうは「.」だ。
それに英語には「'」というのもあるけど、日本語にはない。
: ようし、いいぞ。でも一番言ってもらいたいことをまだ言ってない。僕はこれ
が言いたいんだ。
: えっ?なんだろう?
: よく見て。観察は大事なことだ。
: あっ、わかった。日本語はね、一文字一文字が等間隔で並んでいるけど、
英語のほうは あるかたまりがあって、次に間隔があって、またひとか
たまりがあって、また間隔がある、という風になっている。どう?
: (パチパチ)そうだ。そこなんだ。こういう書き方は初めて外国語に接する
人は戸惑うよね。実は英語ではこのひとかたまりを「単語」というんだ。
単語というのは意味を持っている。Shirt は「シャツ」という服の意味を
もっているんだ。This
は「これは」という意味。is は 「です」
そして単語と単語は間隔をあけるんだ。日本語とは全然違うでしょ。
: ペンギン先生、そうすると、日本語と英語は単語というか、意味ある言葉
の並べかたが違うよね。
:よく気がついた。日本語はこれは太郎くんのシャツかどうか、その結論は
一番最後にくるけど、英語は初めのほうにくるよね。もう先に「です」と
言ってしまう。ここも重要なポイントだね。でもこれは英語がわかってきて
からの文化の違いを感じる問題だ。
で、話を前回に戻すね。前回、アルファ
ベットの音を習って3文字を読む練習したね。これは3文字でできた単語が
読めるようになるということなんだ。ところがね。英語が全部3文字の単語
でできていたら厄介なことはなくていいんだけどね、それでは僕らが思う
ことを十分伝えるには足りないんだ。英語にはこんな単語もある。
make pine tube these not
elephant congratulations
たとえばね、make
は 「ム・エイ・ク=メイク」と読むんだ。「ム・ェア・ク・エ=
マケ」じゃない。え、どうして? ってなるよね。(つづく)
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